みなさん、こんにちは。
今日は、私の現在の職業であるリメディアルマッサージセラピストについて説明させていただきます。
マッサージを海外で学んでみたい
マッサージ留学してみたいな
現在、こんなふうに考えていらっしゃいますか?
この記事では、現在オーストラリアでリメディアルマッサージを習うために留学を考えていらっしゃる方、もしくは、こちらオーストラリアに既に住んでいる方で、Remedial Massage Therapyの仕事に興味のある方を対象に執筆致しております。
少しでも参考になれば幸いです!
【現役セラピスト•8年歴が語る】海外のリメディアルマッサージ
まず、リメディアルマッサージとは何かというところから、説明させてください。
リメディアルマッサージとは、マッサージ療法により慢性的な筋肉・腱・靭帯から来る痛みを緩和または改善していく、いわば自然療法の一つです。施術の際は、筋骨格を正していくこと(ポスチャーコレクション)も前提において、療法プランを立てていきます。
最近では、日本でもマッサージがとても人気があるようですが、このリメディアルマッサージは、日本にあるようなリラクゼーション的なマッサージとは異なり、治療目的の高いマッサージです。
元々はイギリスで発祥したこのリメディアルマッサージですが、オーストラリアでは、医療系マッサージとして政府公認の資格となっています。
資格後は理学療法士クリニックや病院に所属して働いたり、高齢者向け、スポーツアスリートなどの支援者の一員として活躍することも可能です。
リラクゼーション目的ではありませんので、スクールではセラピストになるために解剖学、生理学、病理学などを学びながら技術を習得していくことになります。
卒業後は、病院、理学療法士クリニックまたはカイロプラクティッククリニックなど様々な医療サービスの場で働くことができます。また、経験が豊富な方は、個人で開業される方もたくさんいます。
オーストラリア・リメディアルマッサージの資格取得について
オーストラリア政府認定資格であるこのマッサージコースは、州立の職業訓練専門学校(Technical and Further Education-TAFE)や民間のカレッジで取得することが可能です。
リメディアルマッサージのコース期間はフルタイムで一年半、資格のレベルはディプロマになります。
(ちなみにパートタイム学生の場合は、期間はもっとかかります。)
*半年コースの短い期間もありますが、これはリメディアルではなく、基礎的なマッサージセラピストの知識を簡単に取得するものとなりますので、Diploma (ディプロマ)ではなくCertificateのみとなります。したがって、Remedial Massage Therapistとして働くことはできません。
このリメディアルマッサージディプロマコースですが、10年以上前は1年半ではなく2年の期間で取得できる設定だったと、コースの講師から説明を受けた記憶があります。
ここ10年ほどは1年半で取得させるようになったようですが、それに対してコース内容は多少省かれたものはあるものの、半年分もの科目は減らしてはいません。
そう言う意味では、1年半で習わなければいけないことは山ほどあります。正直、かなり厳しいというか、インテンスな1年半の勉強期間となります。
逆に言えば、卒業後はかなりの知識が入りますので、実践の際、かなり役に立つと言えます。
筆者は、過去にオーストラリアの大学でITの学位を取得した経験があったので、当時このコースを始める前は、かなり甘くみておりました。
実際、通い始めてかなり驚きました。びっくりするほどメディカルな知識を学ぶことになります。
「マッサージだからきっと簡単に違いない」と勘違いをして参加するオージーでもびっくりする方はいますので(実は自分もそうだった)、英語の勉強は事前にたっぷりしておくのがベストでしょう。
リメディアルマッサージコース終了後にすること
1年半ほどの過密な勉強後に待っているのは、待ちに待ったディプロマの証書です。
さぁ、これからは仕事探しとなるわけですが、実はその前にやらなければいけない事がまだあります。
*リメディアルマッサージのディプロマ取得後に日本に帰国される方はこの項目はあまり関係がないかもしれません。こちらでお仕事をお探しの方はこのままお読みくださいね。
オーストラリアでは、理学療法士、カイロプラクター、鍼灸師、漢方医、リメディアルマッサージセラピストなど自然療法に関わるすべての職業に関し、厳しく政府機関により規制されています。
各種のプラクティショナーは各々の協会団体に登録し認定会員とならなければ、プラクティショナーとして働く事はできません。
リメディアルマッサージ師としての資格を持つということは、クライアントに民間保険適用でマッサージを受けてもらえるサービスを提供できるということです。
前述いたしましたが、ディプロマを取得せずにサティフィケイトのみのレベルで資格を修了すると、患者・クライアントが保険を使ってマッサージを受けに来ることはできないため、セラピストとしての需要はかなり狭くなります。(多くの方は保険適用なセラピストによる施術を受けたい望まれるので。)
このような背景もありますので、コースを決める時には、Diploma of Remedial Massage (リメディアルマッサージ・ディプロマ)を取得されることをおすすめします。
下記にリメディアルマッサージセラピストが登録できるメジャーな協会団体を幾つか挙げておきますね。
- ATMS (Australian Traditional Medicine Society)
- AMT (Association of Massage Therapists)
- AAMT(Australian Association of Massage Therapists)
- ARM (Association of Remedial Masseurs)
筆者(ザカリ)は、ATMSに所属してます。(当時はAMTとどちらがいいか迷ったものでしたが、あまりわからずになんとなく協会の中でも大きそうだなと思った理由だけでATMSを選びました。)
セラピストよっては、AMTやAAMTなどを選ぶ方もいます。こちらの協会はマッサージセラピスト対象のみの協会ですので、On-going Studyをする際には、ATMSよりも、この二つの協会の方がためになるセミナーやコースを紹介しているような気がします。
個人的な見解ですが、ATMSはリメディアルマッサージ師だけでなく、鍼灸師、漢方医もこの協会に登録できます。このためなのか、どうもリメディアルマッサージセラピスト対象のセミナーの種類が他協会と比べて少なく感じるのが正直な感想です。
Australian Traditional Medicine Societyの公式サイトはこちらからどうぞ。
リメディアルマッサージを開講している学校の選び方
リメディアルマッサージのコースは、民間のカレッジもしくは、先ほど少し説明したTAFE(州立職業訓練専門学校)のどちらでも受けられます。
筆者・ザカリはシドニーのTAFEで学びました。
「どちらがいいですか?」と聞かれたら、ザカリはTAFEの方を強くおすすめします。
その理由の一つには、もちろんコースにもよりますが、TAFEはイメージ的に大学への下準備コースというイメージもあります。提携先の大学によっては科目単位によっては免除されるものもありますので、全体的にレベルは民間のカレッジより高く設定されていると認識されてます。
ただ、IELTSが規定のレベルより低くても入れる可能性があるのは民間のカレッジのようですので、英語にあまり自信がない方は、そちらの方が手っ取り早く入学できるかもしれません。
ちなみにTAFEには、英語を学べる語学クラスがあります。
当時、リメディアルマッサージコースに入学されたけれども、コース中に英語に自信がなくなり語学コースを受けていた学生さんもいました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では次のようなことを解説いたしました。
- リメディアルマッサージの定義
- リメディアルマッサージの資格取得について
- 取得後のマッサージ協会への登録・保険適用にするため
リメディアルマッサージについてのイメージがなんとなくわかったところでしょうか。
コロナの規制も落ち着いたところですし、こちらオーストラリアで新しいことを始めませんか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。