リメディアルマッサージの実技授業内容【体験談入り】

TAFEリメディアルマッサージ実技コース

みなさん、こんにちは。ザカリです。

前回の記事では、TAFEリメディアルマッサージのコース全体について説明させていただきました。
この記事では、実技内容について深く触れていきたいと思います。

マッサージ留学されたい方にはおすすめ記事です。

リメディアルマッサージの実技コースってどんなことをするの?


まず、この記事でわかること:

  • リメディアルマッサージ実技コース内容を把握できる
  • リメディアルマッサージ実施試験の合格するためのキーポイント

TAFEのコース概要は本当に詳しいことが書いていないので、一体どういうことを勉強するんだろうと、当時はザカリも頭を捻りました。特に実技コースは皆無に等しいです。

日本ではあまり考えられませんが、開始する前のお知らせもあまりないですし、コースが始まる前は不安にもなってましたね。

まず、大まかに3つあります。

  • 姿勢観察の学習
  • 関節可動域の学習(ファンクショナルアナトミー)
  • マッサージ技術の学習(ハンズオンクラス)

それでは、一つひとつ見ていきましょう。

目次

リメディアルマッサージ・姿勢観察の授業

リメディアルマッサージ・姿勢観察

リメディアルマッサージの受講が半年も過ぎ、基本的なアナトミーや生理学の勉強をマスターすると、今度はそれをベースに技術的でなおかつ実践に役立つ事を学ぶことになります。

そのうちの一つが、姿勢観察です。

ザカリはリメディアルマッサージのコースを受ける前は、他の方の姿勢はもちろんのこと、自分自身の姿勢にもかなり無頓着でした。っというより、全く気づいてなかったっと言ったほうが正しいぐらい。

現在は、8年近くのセラピストとしての経験でシミついてしまった職業病というのでしょうか。

気づくと、街を歩いていると人々の姿勢をチェックしております。(汗)

もう、これは癖というか、目が勝手にそういう風に観察しているわけです。(もちろん、視線を外しながらなんとなくですが)

街を歩いていてそんなボディチェックなどをしていたら他人様に失礼ですので、あまりいいことではないのですが、この観察力が鍛えられれば、セラピストとして怖いものはもうありません。

施術もかならず簡単になるはずですので、みなさん、コースを受けられた際には手抜きなしに、是非、マスターしていってくださいね!

チュートリアルでグループ別になり少人数で勉強

まず、姿勢観察のことを、英語では「Postural Observation」もしくは「 Postural Assessment」と言います。

この姿勢観察をするクラスでは、まず、少人数にグループ化され、だいたい5人ぐらいでお互いの姿勢を観察するように講師から促されます。

一つ厄介だったのが、5人のスチューデントの中で2、3人はクライアントとして抜擢されます。もし、そうなった場合は、女性の場合はブラと短パンになり(男性の場合は短パンのみ)、壁に対して前向きに立たなければいけません。もちろん、その学生の後ろ姿と横の姿をチェックするためです。

ザカリは、最初はこれが嫌でしたね〜。

TAFE チュートリアルグループ

しかし、みんな試験に受かるために恥ずかしがっている余裕はなかったので、そんな気持ちは最初のうちだけで、そのうちみんなバンバンと短パンになり壁に立ってましたね。(笑)

クライアントになった学生の「個人そのもの」は、その時点でみんな忘れ、彼らは「クライアント」になっていたし、観察する側の学生は受かることに必死ですので、すでに「インターンセラピスト」になってました。

理想のアナトミカルポジションと比べてみる

さて、実際にクライアントとして抜擢された学生の後ろ姿を見て、何をするのかと言うと、答えは簡単です。

「観察ーObservation」です。

隈なく、頭のてっぺんから、足の指までです。

画像は、姿勢観察のクラスでObservationするときに必要なシートです。

理学療法士クリニックにも似たようなシートはあります。ザカリは過去にカイロプラクティッククリニックでも働いておりましたが、彼らもこのようなシートは使っていましたので、これらはボディワーカーには共通のものであり、必ず必要です。

スチューデントだった頃に使っていた姿勢観察シート

さて、実際にどのように観察するのかと言いますと、クライアント役になる学生の姿勢とアナトミー的な理想な姿勢を比べるのです。

上から下まで、左から右っというように。
しつこいですが、理想的な体型ではなく、理想的な姿勢のチェックです!!

具体的に説明しますと次のようになります。

  1. 頭の位置(耳の位置なんかでよくズレが発見できます。)

  2. 首の位置(首が片方に向いていたり、真っ直ぐではなく少し斜めになってたりなど)

  3. 肩の位置(左右の高さが違うことはよくあります。肩甲骨の場所のずれなど)

  4. 骨盤の位置(左右の高さが違う。)

  5. 膝の位置(いわゆるO脚やX脚などのチェック、それから横からのチェックですと、上半身に対してどの位置に膝が来るのかなど。)

  6. 足のかかとの位置、くるぶしの位置や向き(内反足や外半足のチェック/扁平足など)



姿勢観察・分析シートにマークする


セラピストとして働き始めると、上記以外にももっと多くのクライアントさん達のミスアライメントに気づくことになるでしょう。

でも、学生さんのみなさんはそこまで覚えなくても大丈夫です。上記の6点ぐらいをサッとチェックできるようになれば問題ありません。

さて、クライアント役の学生の姿勢観察が出来たら、画像のように線を引いたり矢印を入れたりと、ミスアライメントの場所をシートに書き込んでいきます。

姿勢観察シートに記入

これが Postural Assessmentです。

リメディアルマッサージ・関節可動域の授業について

リメディアルマッサージ・可動域の勉強


リメディアルマッサージのコースを受ける前は、関節可動域の勉強をすることになると思っている学生は結構少ないです。実際、ザカリ自身もそうでした。(汗)

このようなエリアは理学療法士さん、カイロプラクターなどの領域と思っているかたは多いと思います。

いえいえ、そんなことはないのです。マッサージ師も当然ながら必要なエリアです。

身体の各関節の動きをチェックし(やはりこれも学生どうし組みになります)、動きに制限があるかどうかを調べていきます。

この画像は学生クリニックで、クライアントの関節可動域を測るために必要な用紙です。

実技試験に受かるためには、この用紙にサッと記入できるようにならなければいけないのです。

最初は反射的に判断なんかはできるはずもなく、「う〜ん、これ40度、それとも50度??」なんてやってましたが、ノロノロしていると、時間が足りなくなり、クリニカルノートの提出ができなくなるので、本当に大変でしたね。(笑)

関節可動域のシート

下記に、大まかな関節可動域の英語表記を日本語にしたものを載せておきますね。

  • Flexion ー 屈曲
  • Extension ー 伸展
  • Lateral flextion ー 側屈
  • Rotation ー 回旋
  • Abduction ー 外転
  • Adduction ー 内転
  • Internal rotation ー 内旋
  • External rotation ー 外旋

リメディアルマッサージ・実技(ハンズオン)の授業

リメディアルマッサージ実技クラス前
リメディアルマッサージ実技クラスルーム前

姿勢観察と可動域のスタディのかたわらマッサージ技術の習得にも専念しています。

こちらですが、講習時間内の最初にまず講師の方がセオリーの説明をし、クラスの生徒を使って実際のマッサージ技術の手本を見せてくれます。

その後、学生二人ずつ組になり、セラピストとクライアントという仮の立場を設定し、お互いに練習し合います。

講師はぐるぐると回ってくるので、ちゃんと技術を学んでいるかチェックしてくれます。

手や指の使い方、腕や脚の動きなど隈なく、そして厳しく(!)チェックが入るので、セラピスト側になると緊張します。

反対にクライアントになるとマッサージテーブルに寝てるだけなので楽と言えば楽なのですが、セラピストがクライアントの脚や腕を動かしながらマッサージをするテクニックも習っていきますので、「痛い!」っというマイナーアクシデントも時に発生したりすることもあります。

お互い見習いなので仕方ないと言えばそうなのですが(汗)。

リメディアルマッサージの実施試験について

リメディアルマッサージ・実施試験

実施試験を受けるのはかなり緊張しました。

ザカリの以前の仕事は、IT系の仕事。大学ではITを専攻しました。
オーストラリアの大学に通いましたので、職種を変えてセラピストのスクールに行き始めた時はかなり甘く見ておりました。

大学では全てが英語の講義だったので(当たり前ですが)既に苦しんだ経験をしてきましたので、ディプロマを取得するぐらいきっと大丈夫のはずっと。

それが、全く違うと気づいたのは通い始めて数ヶ月経ってから。

特に、この実技試験はキツかったですね。筆記より10倍も!!! 

あっ、もちろん人によって違うと思いますので、中には実技試験の方が楽という方もいるかもしれませんが、私が卒業したところの講師は半端なく厳しい方達でしたので、まぁ、なかなか良い点数はくれませんでした。(笑)


さて、上記の3点の実技コースを習うと、学生クリニックで実際のクライアントへのマッサージ施術が開始します。
学生クリニックでの私の体験記はこちらです。↓


学生クリニックで、週に一回ですが外部のクライアントを3人ほど施術します。(もちろん、外部のクライアントは学生セラピストでもOKという顧客ですが。)

クリニックが終わると、その日に施術した3人のクライアントの症状や問題点はなんだったのかなどの具体的な内容を記述したジャーナルを書くように促され提出期限もあります。

これは、クライアントへのマッサージ施術内容をずらずら書くだけではありません。

解剖学と生理学の基礎をベースに問題点をリサーチをしていき、ノートを作り上げていかなければなりません。(下記のノートに書かれた赤い添削は、その当時の講師が直筆で書いたものです。)

当時の私のノート1

添削色々入ってます。

定期的にこれらを提出


ザカリ

上記は、当時の私の学生クリニックのジャーナルです。



本当にやることはたくさんありました。日中は講義を受け、夕方からはクリニック。

山のような勉強が待っているのに、その傍ら、上記のジャーナルを書かなければいけないし、提出期限は厳しいほど短い。正直、大変でした。

ですが、実施試験に受かるためには、自分がどのような施術をしたのかを振り返ることができるのでためになります。

ジャーナルは自分の施術を客観的に見れますので、後にかなり役に立ちました。

まとめ

この記事では、実技コース内容について説明させていただきました。

  • 姿勢アセスメント(ポスチャーアセスメント)の授業について
  • 可動域の授業について
  • ハンズオン授業
  • 実施試験について


将来的に個人で経営されたい方や、カイロプラクターや理学療法士と一緒に働くのであれば、これらは全て大事です。

この記事を自分で読み返してみると、これから勉強しようとされている方が躊躇されてしまうかもしれませんよね。
ですが、TAFEの講師の方々はベストセラピストになるために全てのことに惜しみなく教えてくれます。

この記事がリメディアルマッサージの勉強を考えている方に少しでもためになるなら、ザカリは嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


TAFEリメディアルマッサージ実技コース

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